ダンの日常2

黒歴史を塗り消すために新しいブログを始めます

御池通に落葉樹ありけり

去年のお正月に京都に引っ越してそろそろ1年経つ。

 

今は12月、秋に綺麗に色づいた木々から、その役目を終えた葉がひらひらと落ちる頃だ。

 

僕の通勤ルートにある御池通も道路脇には落葉樹が植えられ、少し前には赤く、時には黄色く色づいていた。

 

時は12月、植えられた木々から落ちる葉っぱをしきりに箒で払う人がいる中、僕はいつも通り御池通で自転車を漕いでいた。

 

その時である。木々から一斉に、まるでしばらく前に無くしたと思ったものが突然見つかったように、あるいは歴戦の戦士達が凱旋するように、役目を終えた秋の主役達が、雨のように降り注いできた。

 

これは僕を祝福してくれているのだろうか。あるいはたまたまタイミングが合っただけなのだろうか。

 

おそらく前者であろう祝福の雨をひとしきり浴びたあと、その落葉を箒で払う人を見かけた。

 

僕のせいで仕事を増やしてごめんね、と心の中で唱え、しばらく自転車を漕ぎ進めたのち

 

僕から約20メートル前方で、先ほどと同じ落葉が降り注いでいた。

 

落ち葉の雨を浴びながら歩いている人を大変そうだなと横目に見ながら、僕は御池通を抜けていった。